第111話
「結局僕はウソをついて。」
相変わらずGlenfiddichをビンのまま呷っている。
口の中で転がすと、舌先にピリピリと40度のアルコールが沁みる。
前回の話の中で僕は、
「それだけをずっと考えている。」
と言った。
本当は嘘だ。
・・・。
確かに考えている。
考えてはいるんだ。
時々。
・・・。
何か大切なことから逃げようとして、
問題を掏り替えようとしているだけなんだ。
それを今日、人と話していて気付いた。
結局、僕が人に言えるような悩みはその本質があるが故の副産物でしかない。
そしてその本質がいまいちハッキリしない。
なんとなくわかる。
でも、わからない。
猫が膝に乗ってきた。
名前を呼ぶと、まるでガラス球のように澄んだ瞳で僕を見上げる。
僕は独り言のように話し掛ける。
「ねぇ、僕は本当は・・・」
本質。
少しだ元気が出てきた。
例えば今、やらなければいけないことがあるとして、
それを片っ端から片付けることで、その本質にたどり着こう。
というアプローチもアリだと思った。
その際に自分に嘘をつこうが、何しようが、そんなことは問題ではない。
・・・と、いうことで、今の僕を正当化できる。
だろうか・・・?
普段見ないようなところを違う角度でじっくり見つめたり、
身の回りの、気付かずにいたちょっとした変化を見つけたりすることから、
新しいモノを引き摺りだす・・・か。
・・・。
ふと聞きたくなるときがあって、いつでも聞けるようにしている。
大学時代に作った曲。
BGM代わりに流していたら、あの頃、どんな詩を書いていたのか気になって、
思わず聞きながら1番の詩を全部打ち込んでしまった。
消すのが勿体無いので披露。
題名は多分、
"a little rhapsody"
春風に吹かれながら 一人空を見上げた僕は
動くことさえ 許されぬまま 自分を呪って
「明日が来ることさえ今は気にも留めなくなりそうだよ」
誰かが言った その言葉だけ 信じて今を生きる
冷たい壁に もたれかかって ぼやけた景色を追いかけて
気付いた時にはもうここを 抜け出せない自分を忘れていた
優しい笑顔 あなたの香りが 届く場所をいつも追いかけて
思いも届く ハズの無いままに 僕はそっと瞳閉じた
結局、恋がテーマというありきたりな詩が多い僕でしたが、
その詩に深い意味なんか全然無くて、僕の中の
カッコよい言葉、とかなんとなく泣けるシチュエーションとか、
そういう薄っぺらい作り方をしていたなぁと振り返る。
というか、恥さらし。
そんなんばっかで笑えもしない。
でも、僕の大切なもの。
大切なもの、持ってますか?
なくしちゃだめですよ。
僕はこうやって、日々、今の僕を言葉にして残しています。
これがあと、何十年という月日を経て、僕の大切なものになります。
第110話
「今まさに心満たされ幸せなあなたのために。」
今頃、幸せを体中で感じ取っているであろうあなた。
お幸せに。
今まさに、心壊れそうに一人孤独を紡いでいるあなた。
心安らかに。
行き場の無い僕の魂へのレクイエム。
気がついたら、さっき買ってきた安物のワインが半分空いた。
多分、このまま全てを飲み干し、深い眠りさえも与えられずに夜を過ごすことでしょう。
・・・。
これから新しいことを始めようとしている友がいる。
僕は敢えて苦言を言う。
それでもやれるなら本物だ。
そして、やれるんじゃないかと思っている。
若干の嫉妬を含みつつ。
僕も今、本当にやりたいことを一生懸命考えている。
僕は何かを表現し、形にしたいと常に思っている。
そして、それが何なのか。僕の形にし、残したいものは何なのか。
それだけをずっと考えている。
これまで、さまざまな形を想像してきた。
それは、小さい頃憧れていた飛行機のパイロットであり、車屋さんであり、
ミュージシャンであり、作家であり、デザイナーであり、物書きであり・・・。
とにかくやりたいと思ったことは全部、想像し、ちょっとだけ挑戦してきた。
そして今夜は敢えて今の自分、肩書きとしてのデザイナーを否定する。
いつも思っているのは、僕には素質・・・センスが足りないのではないかということ。
きっとこれは、駆け出しの制作者が誰しも突き当たる壁だと思う。
しかし、僕が僕自身を振り返り、周りを比較するとやはり、一般の域を越えていない。
これはつまり、
僕はこのままでは大成しない。
ということになる。
確かに、自分で言うのもなんだが、アプリを駆使して仕事をさっさとこなすのは得意だし、
他人に負けない自信もある。僕はオペレーターとして他人より劣っているとは思っていない。
いや、むしろ優れている気さえしている。
・・・。
違う。
そうじゃない。
僕はいくら時間を費やしても構わない。
みんなが、世の中が、あの人が、
心の底から感動するような、あっと驚くような、ふと心安らぐような、
そんな形が欲しいんだ。
小手先だけのテクニックじゃない。
本に、マニュアルに載っているようなTipsじゃない、
あなたのために・・・。
そう、今これを見ているあなたのための手法。
スカスカで助けてって叫んでいるあなたの心の隙間を埋めるモノ。
それが作りたいんだ。
そしてそれこそが僕の
スカスカで助けてって叫んでいる心を埋めてくれるんだ。
だから、そう思ったから、最近いろんな表現手法を模索している。
もしかしたら、僕の終着駅はCG屋さんじゃないかもしれない。
散々お金使って勉強した3DCG。無駄になっちゃうね。
ごめんなさい。
でも絶対答えを見つける。見つけられる自信があるんだ。
これ、いっつも不思議なんだけど。
なんか漠然とうまくいく気がするの。
最後は絶対笑っている気がする。
ってこの話をしたら、例の何でもわかる不思議な彼女は
「ねもとサンって自信家なんですね。」
って笑ってたっけ。
結局、彼女にはその先にある答えさえも見えているのかな?
気がつけば、さらにワインが半分になっている。
あとは家でやろうって持って帰ってきた仕事も、もうどうでも良くなってきた。
もうすぐ朝ですよ。
明日は朝から出勤しないといけないんですけど。
この責任、取ってくれますか?安物の甘ったるいワインさん。
ァーァー。アシタコレヨンダラサムインダロウナ。
焦点が定まらなくなってきた。
この向こうにある世界が見たくなってkチあ。
第109話
「キングピン」
夜1時を過ぎたところで夜食を買いにコンビニへ。
「野菜たっぷり 焼きビーフン」
がお気に入り。
夜は長い。
もう眠ることもどうでも良くなったらシメタモノ。
明日からのことを思えば、今はただここで猫を膝に乗せているだけでイイ。
空気もうまいし。
先週の僕はすさんでた。
夜中に突然電話したり、
ヒステリックになって部屋を飛び出したり。
話をしたくなくて無口になったり、
必要以上に食べたり。
と振り返って見ると妙に子供じみた自分が見えてきた。
そんな自分が愛しくて仕方が無い。
そうやって自分のことを考えていたら、
僕は自分の悩みを解決することにあまり力を注がず、
うやむやにするタイプであることに気付いた。
そうやって鬱憤だけ溜め込んで日々を過ごしてもすさむだけだ。
我慢できることは我慢する。
それが正しい人との接し方だと思っていた。
でもそれだと長続きできないんだ。
嫌なものは嫌だと言うべき・・・。言えたらどんなに楽だろう。
それであとは向こうの判断に委ねられるんだから。
無責任な話だよ。
何かイイ方法が無いか考えた。
色々試してもみた。
でもそれが存在する以上、どうしようもないんだ。
それを自ら避けるしか方法がないのかもしれない。
共存とはナンダ?
今日は初めて屋外に挑戦してきた。
晴海のインドアでしかやったことなかったんだけど、
来週の大会では屋外だから、練習、練習。
で、オカシイ、オカシイと思っていたら、キングピンが抜けてました。
ちょっとヒットするだけでシャフトが欠落してたんで、絶対オカシイ。でもなんでかわからん。
って悩んでて、ふと、裏返してみたら、まぁ。そこにあるものがありませんでした。
スペアがあったからそれ以降快調。
でも、バックラッシュが甘いらしくて、音がいまいち。
それにしても、前回の晴海から、ずっと気付かずにいたなんて・・・。
気がついたら残り少ないGlenfiddichを嘗め始めていた。
微妙な曲面の3角形をしたビンから少量を口に含み、中で転がす。
全く品の無い飲み方だが、僕にはコレがイイ。
たとえそれが安くは無いお酒だとしても。
問題はそこじゃない。
ドウスル?
イットク?
ヤメトク?
第108話
「泥酔」
酔いました。
泥酔。
新宿で一瞬、ここがどこだか判らなくなり、
吉祥寺で危なく乗り過ごすところで。
高校ん時の部活の仲間で集まった。
かく言う僕は当時の部長で、
「根本以降、歴代の部長はアホである。」
と顧問に言わしめたほど、伝説の部長なのである。
そして、何故か僕以降、2〜3代の部長は真面目に僕と同じタイプの人間で、様子がヘンなのでした。
そんなみんなが、僕も知らない後輩までもが、一堂に会するっちゅ〜事は素晴らしいことで。
で、思いっきり飲んで叫んで、暴れて。
同期のトモちゃんは奥さん同伴で、新婚ラヴラヴを披露して。
なんか、妙に羨ましかったり。
別に結婚願望なんかこれっぽっちもないけど、
好きな人とずっと一緒にいれたらどんなに素晴らしいだろうとか思ってみたり。
ま、僕は当分
「今は大切な時期だから、一人自分を高めるべき。」
な訳で・・・。
introspectionなのです。
(POMP'sPop第104,105話参照)
昼間、吉祥寺でCD探索。
在庫の豊富なCD屋を発見。
懲りずに4枚購入。
と、いうことで、今夜はCD速攻レビュー。
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Bluem of Youth
Early Singles+
Bluem of Youthのコンピレーションアルバム。
第102話で言ってました、晴海で良く聞くあの曲、遂に手に入れました。
「線路沿いの恋」
これ、凄いです。絶対名曲。
あ、今ちょうどかかり始めました。
サビの詩とメロディーが絶妙。
歌がリアルに映像でで入り込んできます。
あぁ、もう、みんなに聞かせたい。
でも何気に5年前の曲。
もっと早く出会いたかった。
♪細い腕の小さな傷跡も 見つめられると照れる時の笑顔も
電車の走り抜ける突風も 全て守れると思っていた
映画を眼鏡で観る横顔も 寝起きの悪い電話の鼻声も
きっと迎えにゆけると信じていた 離れれば離れるほどに
線路沿いに咲いた恋を…
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PAMELAH
HIT COLLECTION
〜CONFIDENCE〜
ダサカッコイイ、PAMELAHの僕が唯一持ってないアルバム。
ちょっと詩が女の子女の子しすぎて、生ナマしすぎて・・・なんだけど、
ギターの勢いが好き。
でもワンパターンなリフとソロが若干食傷気味なんだけど、たまに聞くとグ〜。
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スガシカオ
4FLUSHR
シカオちゃんの去年の秋のアルバム。
あの時、凄く悩んで結局買わなかったアルバム。
やっぱり詩がキテマス。
怖いくらいにリアリティー満載。
♪なんだかどうでも良くなって 午前中をサボってしまった
もうすぐ正午、そろそろいかなくちゃ
って今の僕そのまんまじゃん。
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JanneDaArc
[Z-HARD]
先月末に出たJanneのメジャー2枚目のアルバム。
前作D.N.Aを確実に超えてます。
そんじょそこらのヴィジュアル系とはテクが違うのです。
僕の好きな「クラシカル&プログレ」テイスト満載。
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さらにオマケで3月6日に買ったCD
MIO
REBIRTHDAY
これがまた、難しいのよ。詩が。
メロディーが素敵なので、とりあえず聞く分にはいいのですが、
中身を理解しようとすると、大変です。
どうにでも解釈できる・・・=どうも良く解らないという感じで。
彼女の精神世界は彼女にしかわからないのか?
まだまだ僕の修行が足りないかも。
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ふぅ。
良く頑張った。僕。
で、がんばったついでに、なんか気になって、会社のホームページを手直し。
また社長に怒られちゃうかな。
ぷぷぷ。
あ、そういえば、飲み会で心理テストした。
ので、早速みなさんやってみましょう。(結構有名かも?コレ。)
それぞれのキーワードから思いつく異性をあてはめてください。
かっこがついてるものは同姓も可。
同じ人がかぶってもいいし、2人でてきてもOK。
とにかくインスピレーション、直感で。
1 |
空 |
2 |
太陽 |
〔3〕 |
火 |
〔4〕 |
川 |
5 |
砂 |
6 |
雲 |
〔7〕 |
陸 |
〔8〕 |
山 |
〔9〕 |
雪 |
さぁ、どんな名前が入ったでしょうか?
答えが知りたい?
そんなあなたは今すぐコチラへ
「心理テストの結果希望」
と書いて送るべし(笑)
イジワル?
だってさ、みんながどんな名前書いたのか知りたいじゃない?
教えて、教えて!
ちなみに、僕の結果は、絶妙にあたってました。
結構面白かったです。
以上、宜しくお願いいたします。
第107話
「ソリが合わない」
起きたくない。
起きなければイイ。
眠くもない。
起きなければイイ。
理由は単純。
電話が鳴ったので渋々起きる。
某法律事務所からでビビる。
時計を見て、もうどうでも良くなったら、出かけよう。
昨日買った靴はかなりイイ感じ。
おろしたてなのに全然違和感無く履ける。
なのに、こんなにも足取りが重いのは、
きっと今日が予想以上に寒いからに違いない。
今日やろうと思ってたことがあったのに、なんだかんだで手付かず。
後でまた慌ててやるんだろうなって思ったら、冷や汗が出てきた。
メールを毎日送っていたら、ようやく重い腰をあげてくれた。
意図的に、段階的に内容をキツクしてみた。
もう連絡来ないだろう。
僕が悪いのか?
こちらで作ったものに不備があって、修正してて気付いた。
作ってて明らかにおかしい事に気付いたはずなのに、指摘してはくれなかった。
でも仕様としてはちゃんと実装されていた。
だから僕はすぐに修正できた。
僕が悪いのか?
僕が悪いのだ。
ちゃんと作らなかった僕が悪いのだ。
でも冷たいと思った。
甘いな。僕。
もう絶対間違えたくないと思った。
特にそことやる時は。
でも、ブンブンサテライツをボリューム42で聞いてみたら気持ちよかった。
ダイエットコーラを2本とサラダ。
夜はきっと永いに違いない。
第106話
「構わず。」
新しい靴を買った。
衝動買い。
新しい傘を買った。
雨がやんだ。
タマゴとチーズたっぷりのオムライスを食べた。
うれしかった。
五日前に買った靴がなかなか馴染んでくれなくて、膝が痛くなった。
今日買った靴に期待。
ガラにも無くチョコレートパフェを食べてみた。
やっぱりうれしかった。
00時07分、渋谷行き最終電車をホームのベンチで待つ。
ちょっと荷物が多くて、やれやれ。とか思ってたら、電車がきた。
向かってくる電車を見つめる。
電車に乗りたくなくなった。
電車が止まり、扉が開いた。
歩いて帰ることにした。
入ったばかりの改札を出た。
スッキリした。
井の頭公園まで来て気付いた。
ぬかるんでいた。
僕はゆっくり、かつ慎重に進路を選び、そのぬかるみを進んだ。
進めなくなった。
進路選択を誤ったと思い、周りを見渡してみた。
どの進路をとっても一緒だった。
結局、どの道に進んでも結果は一緒なのだ。
昨日の後悔がバカらしく思えた。
構わず前に進んだ。
泥だらけになった。
構わず進んだ。
別に大した事なかった。
構わず進め。
別に大した事ないんだ。
構わず前に。
そうだろ?
第105話
「introspection」
眠れば眠るほど、目を閉じれば閉じるほど、リアリティが増してくる。
主語も曖昧なままに、何でこうなってしまったのかを考え続け、
それらのたくさんの後悔と、タイミングの悪さや、運の無さなどに呪いの言葉を吐く。
もう眠くないと思ったときには、もう日も暮れようとしていた。
寂しいと感じた。
珍しく迷わず電話をかける。
案の定、留守番電話。
「寂しかったから電話しました。」
って正直に言ったら、なんだか妙に可笑しくなってきて、一人で笑って。
少しだけ元気が出てきた。
深夜、お腹が空いて、カレーうどんを作る。
残りのスープを見ながら、
「これ飲んだら絶対明日胃にくるな」
って思って捨てようとして、全部のみ干した。
大体、距離を置くべきだと言ったのは誰だ?
内省って言ったって、どうすればイイかわからない。
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くるり、かなりイイですよ。
コレのお陰で助けられてるかも知れません。
詩が素晴らしいって言われている理由がわからなくて、
どこがイイんだろうって思ってたら、今、やっとわかった。
僕には絶対書けない、等身大の言葉。
胸に響くよ。
やっぱり凄いんだなって思った。
「ナンバーガール好きになる前から岸田さんの大ファンだったんだ。」
って言ってたのを思い出した。
少しだけ切なくなった。
カレーうどんにかまぼこはアリだ。
第104話
「蜜月」
不思議な人だった。
なんでそんなに知っているのだろう。
なんでそこまで分かるのだろう。
あなたには何が見えているのだろう。
僕のどこまでが見えてのだろう。
その人には色が見えるという。
その人には相手がどういう人間か分かるという。
その人には人の悩みが分かるという。
結局、最初から最後までペースを崩されっぱなしだった。
それどころか、僕が自分でも気付かない、
いや、気付こうとしなかった全てのことを露呈された。
心を閉ざせば閉ざすほど、その人は僕の心の深層部まで入り込み、
たくさんのことを引きずり出した。
僕は情けなくて、恥ずかしくて、でももっと知りたくて、
目をそらさずにはいられなかった。
今は大切な時期だから、一人自分を高めるべき。
そう言うと、緩やかに微笑んだ。
その人が他愛も無い会話の中で、
他愛も無く使った「蜜月」という言葉が、
妙に頭から離れない。
もう会うことも無いかもしれない。
「元気で。」
そう言われたとき、ふとそんな気がした。
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今日買ったCD
くるり
TEAM ROCK
ゆらゆら帝国
ゆらゆら帝国3
第103話
「タイミングの悪い男」
The bad man of timing 〜Exciteテキスト翻訳より。
忙しかった仕事も遂に終わりを迎えようとしている。
もちろん、今日も泊まるつもりでいた。
昨日は晴海に行こうと思ったのに、体調が悪くて断念。
だから若干ストレス。
昨日、コンドル44ってインディーズのバンドがヨサゲって聞いて、
朝、出勤途中に寄り道して試聴。
あんまり響かなかったんだけど、結局試聴では何にも分からないから。
6曲入りで値段が\500だったから。
買いましたよ。もちろん。
CONDOR 44
Hush&Vane
全然気分がのらなくてダラダラしてたんだけど、
今日が納期だし。
キャンバスは相変わらず真っ白だし。
コンドル44もなんかいまいちで。
でもいい加減ヤバイなって思って、
気が散らない方法としてヘッドホンで外界の音を遮断することにして、
でやっぱり今日買ったCD聞こうって半ば我慢してかけてみて。
はまりました。
いいです。
全然いまいちじゃなかった。
仕事もはかどるし。
で、
久しぶりにデザインした気がした。
久しぶりにモノを作ったって感じた。
でも、周りの反応は普通。
僕も良くできたのかどうかわからない。
ただ、「作った」って感じた。
それだけ。
それだけでウレシイ。
イイ事の分だけワルイ事がある。
僕はタイミングの悪い男だって思った。
いつも後手後手になってしまって、後の祭りなんだ。
ソレが呼ぶ。
後の祭り。
そして切る。
終電。
走る。
雨。
目の前で階段から転げ落ちる男性。
最前車両の一番前で、手すりに肘を乗せ、
髪の毛を掻き毟るように頭を抱える僕。
明日の交錯する不安。
その時僕は何を選び、どこにいるだろう?
開く。
登る。
ダイエットコーラ。
走る。
雨。
似合わないブーツカットのカラージーンズ。
おろしたての安い靴。
本当に僕に委ねられているのですか?
結局僕は何も選べないのでしょう?
違いますか?
第102話
「週末の春キャベツ」
泊まり続行。
余裕なフリして内心いっぱいイッパイ。
強がりな僕はそうやって自分を追い込むことでしかやる気を引き出せない。
アキラメ。
に近いモチベーション。
****************************** 2001年2月23日(金)
通常業務終了。
一人になる。
この週末をここで過ごすことを既に決めていたので、若干余裕が出る。
まだ48時間以上ある。
大好きなパスタを食べにいつものあの店へ。
最近一人で良く行っている。変な店だが、それほど悪くない。
何より一人でもいられる雰囲気がイイ。
そのままCDを物色。今日は中古を見て回る。
5年位前のあるアーティストの曲がとても欲しくて探している。
新品でもいいのだが、僕が欲しいのはその一曲だけ。
深夜、晴海で度々かかるその曲は、誰の歌かも分からず、サビの歌詞のみが手がかりだった。
ネットで検索したら見事にHit。
しかし残念ながら中古では発見できず。
吉祥寺で探すことにしよう。
代わりに昔欲しかったCDを発見。
La' cryma Christi
Dwellers of a Sandcastle.
砂の城の住人か・・・。
Forestという曲がずっと気になっていたんだっけ。
--------------------- 20:30
CDを聞きながら仮眠。
思いのほか心地よく耳に残る。
--------------------- 22:00
電話が鳴る。
今やっている仕事のお客さんからだ。
「金曜の夜にすみません。」
って労わりの言葉も嫌味に聞こえる。
僕は絶対すさんでいる。
****************************** 2001年2月24日(土)
--------------------- 00:32
同時進行中のもう一本のクライアントからメール。
なぜかタイミングよく月曜納期の仕事が2本。
この週末を有意義に使えという天からの思し召しか。
こんなことを口走る僕は、やはりすさんでいる。
--------------------- 06:29
片方のプレビュー版が完成。早速連絡。
ちょっと一息、カップラーメン。
こんなのでも美味しくいただけるのは、まだまだ元気な証拠だ。
満腹に身を任せ仮眠。
--------------------- 10:15
誰かが呼ぶ声がする。
めんどくさいので無視。
しかしそれが郵便屋さんだとわかり渋々起きる。
「今日はお休みですか?」
と局員。
「お休みじゃないんです。起きてないだけです。」
と僕。
--------------------- 00:05
税理士殿から電話。
僕がいることに驚いているらしい。
妙にフレンドリー。
ひたすらだらだらと作業。
ひたすらだらだらと。
ひたすらだらだらと。
--------------------- 20:00
空腹感も薄れつつ、食事は摂るべきと事務所を出る。
とにかく満腹感に浸りたくて、大好きな餃子を2人前。
狭く汚い店内の一番奥に座る。目の前には春キャベツとかかれたダンボール。
中には半分に切られたキャベツの山。
向こうで左手を腰にあて、右手でひたすら千切りキャベツを作る店員。
専用器具にセットされたキャベツをグルグル回すとどんどん出てくる千切りキャベツ。
週末の千切り春キャベツ。
そんな奇妙な光景を眺めながらの食事。
だらだらと食べる餃子12コ、千切り春キャベツ。
・・・何かオカシイ。
満腹感が無い。
満たされない思いを例外無くCD屋へ向ける。
何故だろう。
Do As Infinity
NEW WORLD
一瞬、「くるり」に心惹かれる。
しかし、あの気の抜け具合は今の僕には諸刃の剣だ。
Do Asは満足いく内容です。
でもやっぱりスムースエースがお気に入りか。
--------------------- 21:00
春キャベツと共に、春を待つ僕の仮眠。
****************************** 2001年2月25日(日)
--------------------- 00:00
作業開始。
--------------------- 10:00
カップ焼きそばブレックファースト
この何とも体に悪そうなコユイ味が慢性胃炎の胃壁にしみる。
そのまま仮眠。
--------------------- 12:00
友人からTEL。で起床。
さて、今気になっている人たち。
「ゆらゆら帝国」
でも多分買わない。
気がついたら紙の切れ端にメモしている。
それを箇条書きすると次のようになる。
2本同時進行
気休めはよしてくれ
妙に小さいマクラ
ゆらゆら帝国
何か作りたい
QC(クオリティコントロール)
これ以上胸の苦しい思いはしたくないんだ
僕の週末
春キャベツ
で、作業は終ったのか?
それは後ほど。
たとえ間に合わないとしても逃げたりしませんので、ご安心を。
第101話
「let it out.」
間に合わないから泊まりで。
色々考えなければいけないこともあるし。
そうやってダラダラと過ごす夜明け前。
あなたはまた夜更かしを楽しんでいるのでしょうか?
知り合いからお酒の誘い。
忙しいから
と言って断る。
偶然にも、本当に忙しい。
ちょっとだけ不安な気持ちになる。
疑いたくは無いが、そんな気がする。
しかし、僕の直感ほど当てにならないものは無く、
僕の直感ほど裏目に出るものはない。
泊まった次の日はいつもこうだ。
頭がクラクラして集中力がでない。
いっその事頭ん中をかき回してしまえ。
と思った勢いで購入。
本日のCD。
BOOM BOOM SATELLITES 「UMBRA」
ヨーロッパで活躍しているテクノな二人組。
カタカナで書くと「ブンブンサテライツ」
なんかカワイイ。
ご存知?SLOUGHIN' BLUEで頭ん中がグルグル。
それ以降、ずっと、駅のホームも電車の中でも
let it out. let it out. let it out...
作戦成功。
第100話
「月曜日の夜」
メールを書いていてふと思うのは、
面と向かっては言えないこと、
たくさんあるんだなってこと。
僕なんかよりずっと忙しくて、連日泊まりで仕事しているあの人は
いわゆる普通のクラスメイトでいわゆる普通の友達。
でもメールで話し出すと妙に仲間意識が生まれてきて、
素直に励ませたり、ぶっちゃけて話せてみたりして。
今日も結局終電になって、急いで仕事を片付けると、結局ミスがあって。
明日修正するんだって分かっていても、でもなんかやっちゃわないといけない気がして。
今はまだ、この向こうに何があるのか分からないから。
以前見ていたそれは真実の姿というより、自分の一時的な希望的夢想だったように今ごろ気付く。
いや、気付いたような気がしているだけかもしれない。
こうやって待っている月曜日の夜は、色々考えてしまう。
だって明らかにおかしいじゃないか。
違うか?貴様。
コピーライター北澤 浩一氏の言い回しが小気味良く僕の中に入り込む。
ああいう文章が書きたくて色々頭をひねっても、僕には到底無理だろう。
(十河 進、北澤 浩一ときたら僕が何を見ているのかピンときた人、もしかしたらいるだろうか?)
そしてCDを2枚。
EGO-WRAPPIN' 「色彩のブルース」
Smooth Ace 「Remains」
おかげさまでSmooth Aceへブーム移行。
以前何度か聞いたことあった「GONE」という曲がやはり素晴らしい。
んで、お目当ての「リアリティ」のイントロのカッティングはやっぱりシビレル。
ということで本日のオススメ。Smooth Ace。
全体的に素敵。
アルバムとして楽しめる感じ。
ぼくは断片的に人生を楽しんでいる感じ。
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