第89話
「ガンバル、ダカラ、ガンバレ。」

少しずつ、少しずつ、前へ。
思い描くものがあるのならば。

立ち止まらず、振り向かず、明日へ。
自分を変えたいと思うのならば。

信じ続け、思い続け、夢へ。
実現するために存在するのならば。

ガンバル、ダカラ、ガンバレ。
ガンバレ、ボクモ、ガンバル。

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Love Psychedelicoハマリ中。
"Last Smile"ってのがお気に入りです。
皆さんも是非。

第88話
「溶ける事無く降り続くこの雪のように。」


僕の心に降る雪は、決して溶けることなく、今でも降り続けています・・・。

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覚えていますか？
あなたと初めて出会ったあの日。
僕は本当に何も感じなかったんです。

あなたと恋に落ちる事も、あなたが消えてしまうことも。

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それは辛い別れでした。
僕は、かすかに残るあなたの面影を探して彷徨い続けました。

・・・いや、今でも探しているのかもしれません。

時と共に薄れてゆくあなたを求め、彷徨いながら、

「全てがこの雪と共に溶けて消えてしまえばイイのに」

とさえ思いました。

もう二度と戻ることの無いあなたを想いながら、
僕はあるはずの無い希望を信じ、今でもあなたを探しています。

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覚えていますか？
あなたの最期の言葉を。

「私のことはワスレテ・・・」

そう言い残した後、あなたは二度と目を開けてはくれませんでしたね。

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それは雪の降る夜のことでした。
僕は、かすかに残るあなたのぬくもりを頼りに、神に祈りました。

・・・そして、今でも祈りつづけています。



今日も雪は街を森を、そして僕の心を銀色に染め、
決して溶けることの無い、冷たく美しいあなたのように
今も僕の心に降り続けています。



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・・・というお話を絵本とはちょっと違うアプローチで作品にしてみようかと。
ちょっと臭すぎ？出来過ぎ？
書いてて鳥肌たちそうになったよ。

シリアスな感じで、大人な雰囲気のものを作りたいなって思ったんだ。

第87話
「2001」

明けましておめでとうございます。
と、いいつつ、もう年が明けて1週間が経つわけで。

元旦に大宮八幡宮に行って初詣しておみくじをひいたら末吉でがっくし。

実家に帰って寝正月。

体重+5kg。

忙しくても、暇でも、時間はちゃんと過ぎるもので、
気がつけばいつもと一緒のこの状態。

一応年が明けたら、新年の抱負とか考えたりするんですが。
まぁ、それも正月があまりにもタイクツで暇だから考えるだけのことで。

僕の場合、誕生日が年末なので、誕生日に一度、正月に一度と
短期間に二回も今年の抱負を考えないといけないわけです。

別にいけないわけではないのだが。

で、結局今年の抱負はというと・・・。

・・・。

あと、やりたいこととか作りたいものとか色々あるんで、それをボチボチ。

去年はホントに何かに追われて迷走してたから、
今年は何かを追いかけて迷走することにします。

ま、僕の人生、一生迷走なんですけど。

第86話
「2000」

あと１時間で2000年が終る。
無駄に振り返ってみる。

2000年1月〜2月
ムービー作りに専念していた。
これほどまで一つのことに打ち込むことはもうないかもしれない。
そんな中で、少しずつ今後のことを考え、仕事を探すようになり始めた時期。
辛く苦しく、そしてとても充実していた時間。

2000年3月〜4月
少しずつ仕事が入るようになってダラダラと仕事をこなす日々。
フリーター同然のやっつけ仕事を平行させながら、
新しい作品のことばかり考えていた。

2000年5月〜6月
これまでの不摂生が響き、ついに体調を崩す。
目の病は思いのほか酷く、真面目に死ぬんじゃないかと思う。
この日から11月まで長く辛い通院生活が始まる。

2000年7月〜8月
仕事の環境が変わる。
今までずっと一人でやっていたから、
周りに人がいることがとても嬉しくて、毎日が楽しかった。
それでも気を抜いたせいで治りかけていた目が悪化。
医者に、「もう治らないかも知れないね」と言われる。

2000年9月〜10月中旬
新しい作品のアイディアが浮かぶ。
仕事の合間を使ってコツコツと作品作り。
肉体的、精神的にとても良い状態でいられたのはここまでか。

2000年11月〜12月
少し大きな仕事が入る。
精神面での苦悩が悪化。心がすさむ。
とはいえ、仕事のボリュームはそれほどでもなく、
単純に心がオカシイせいで仕事が進まなくなり、
色んな悩みで余計にストレスが溜まるという悪循環にはまる。
結果、内臓をおかしくする。

ありきたりな言葉だが、今年もあっという間だった。
そして、こんなに辛かった年もなかった。
心も体も日を追うごとにオカシクなっていくのが手にとるように分かった。

全てに言えることは、僕自身が弱かったということに尽きる。
肉体も弱いが精神も弱すぎる。
多少の無理はあったが、それほど無茶な毎日ではなかったにもかかわらずだ。

年が明ける。
だからといって、これまでの日々を、記憶を、体をリセットすることはできない。
このままの自分を引き摺って、このまま何も変わらずに年は明けるのだ。

来年はいい年にする、なんてことを言う気は毛頭無い。
毎日少しずつ良い方向へ持っていく努力をする。
いや、その努力も必要ないのかもしれない。
肩の力を抜いて、自分のやりたいことだけ考えていれば。

第85話
「年忘れ」

結局、３日連続で飲む羽目になった。
忘年会の予定なんか１つも無かったので、静かに過ごそうと思っていたのに、
気がつけばこのありさまだ。
でも、楽しかったし、飲みすぎてもないから良かったんだけど。

「忘年会」なら、今年のこと、忘れさせてれればいいのに。
さすがにそれはできない注文らしく、
頭をよぎるのは今のこの自分を引き摺って生きる来年の僕。

今年と変わらず。

どうすればイイのか分からない時は、どうもしないのが僕のやり方。
どうすればイイのか分かっていても、どうもしないのも僕のやり方。

受動的な生き方が性に合っているから、能動的になると大体失敗する。
能動的でも、他人が絡まず一人で最後までできる時はうまくいくんだけど。

このまま僕が駄目になってしまわないように。
もうしばらくは気張っていよう。

第84話
「病み続け、蝕まれ。」

健康診断を受けた。
再検査に引っかかった。
自分では結構健康なつもりでいても、結局僕は病み続け、蝕まれ続けている。

早速実家の父にメールで報告。
珍しく夜遅い時間に返事が返ってくる。

「体を大事に仕事はその後ついてくるから」

肩の力が抜けた。

いつも張り続けていないと、何かしていないと、何か考えていないといけない気がしていた。
いつも最悪のシナリオを用意し、いつも自分に負担のかかるようにし、
よりネガティブに、よりストイックに、自分を苛めるべきだと思っていた。

全ては強く、大きくなるために。

生き急ぐことに惹かれたのはあの人の影響だろうか？

とりあえず基本的なスタンスは変わっていない。
でも、気持ちの持ち方を変えることはできるかもしれない。

第83話
「白く透き通った肌、黒く荒れた指先。」

終電から2つ3つ前くらいがちょうどいい。
最近、そんな感じ。

いつもと同じ場所に座った。

気がつくと、隣に女の子が座っている。
その人はとても綺麗な顔立ちで、白く透き通った肌とはまさしくこのことだと思った。
ホントに綺麗だったから、思わずしばし見惚れてしまう。

でも、あんまりジロジロ見たら怪しまれるので視線を外すことにした。
そのときに気付いた。

手が物凄く荒れている。

僕はあまりのギャップに驚いて、思わず食い入るように彼女の手を見つめた。
肌はガサガサに荒れ、甲の部分は黒ずんでいる。

綺麗に整えられた短めの爪と、きらきら光るマニキュアがあまりにも不釣合いなその手を見て、
僕は彼女に対して物凄く親近感が沸いた。

彼女は僕の視線に気付いたのだろうか。
何度か横目で僕を見ていた。

僕の降りる駅に着いた。
彼女も同じ駅だった。

気がついたらその人はもういなくなっていた。
僕はその人の顔を既に忘れていた。
また見かけたとしても、多分もう誰だかわからないだろう。

でも、あの荒れた手の映像だけは、はっきりと頭の中に残っている。

第82話
「Happy Birthday」

１２月１８日。
僕はまた一つ歳をとった。

気がつけば２○年生きてきたわけで、考えてもみればもうそんなに生きているわけだ。

小さなケーキに２本の蝋燭を立て、１本あたり1x.5歳ぶんだとか言いながら灯を消して。

僕は苦しいけれど、それでも十分幸せなんです。

だから、無理することも無いし、苦しむことも無い。

やりたいようにやればイイ。

きっといつか物事の本質に気付くことができるハズ。

もしそれが悲しい結末でも、幸せな結末でも、

それは与えられた運命として素直に受け入れればイイ。

いつかきっと・・・。
自分らしくあなたらしく。

第81話
「開き直る、考え方を変える、前向き志向。」

さて、情緒不安定な季節が続いていますが、
そろそろ年も歳も変わるので、切り替えていこうと考えるわけです。

僕の場合、忙しかったり、疲れが溜まったり、
自分だけ不公平なんじゃないかと思い込むと、心がどんどんすさんでいくわけで、
これが始まるともう堕ちるしかないので、周りの迷惑を省みず堕ちるのです。

そんな時に誰かにすがりたくなるのは普通だと思うのですが、
そういうこともなかなかできなくて、余計深みにはまるわけです。

たまに我ながら恐いなぁ〜ってなことを考えたりしますが、
それはそれで、必要なことかもしれないので、気にはせぬよう。

最近、センス無いなーと痛感することが多くて困り気味。
既に去年気付いていたつもりだったが、あまり関係ない分野かと思ってたら大間違いで、
もっとこの辺を鍛えないとすぐに駄目になってしまいそうな気がする。

それから、どうも心にも無い発言を無意識のうちにしていることが多い。
何か変えていきたい気持ちは分かるが、思ってもないこと言ってどうするつもりか？
心に余裕が無いのか。

僕が僕じゃないみたいだ。

第80話
「駄作1位タイ」

よりによって食欲が無く、美味しいものさえ美味しく感じられない状況で、
喫煙席しか空いていないというのはどういうことか。

とりあえず食事はとらないと体がもたないので、無理してでも食べる。

反対側の席に女性が二人座った。
年は僕と同じくらいか。
とりあえず、第一印象で僕の好みではないことはハッキリした。

早速二人してタバコを吸い始める。
それにしてもライターを使った後に投げるようにして机に置くしぐさは最悪だ。
ただでさえ不細工なのに、自ら輪を掛けてどうするつもりか。

どうやら向かって左側の人は現在付き合っている彼に別れを告げることに決めたらしく、
そのことを二人で話している。

強がっているのか、本心でそうなのか知らないが、
彼女はもうその男のことがもうどうでもいいといった感じで、
強気な態度を見せている。

さっきから、「切る」だの「捨てる」だの、「もう好きじゃなくなったの」だの、
少なくとも彼はあなたの持ち物ではないハズでは？

その彼はもうすぐ誕生日を迎えるらしく、彼女は一応、誕生日プレゼントを贈るらしい。
なんでそうなるのか理解できないが、「誕プレ」と略して言っていて妙に滑稽だった。

そんなやりとりを見ていたら、なんとなく虚しくなって、
これからフラレルであろう男に自分をダブらせてみたりして
少しだけ悲しい気持ちになった。

せめて嘘でも良いから、最後は綺麗な言葉で終わらせて。

・・・。

それから、話題は右側の人の家が空き巣に入られた話へ。

空き巣は彼女の部屋に忍び込み、3つの品を盗んだそうだ。

1.電気シェーバー
2.タバコ１カートン
3.ユニクロの服

さて、ここで空き巣に入ることのリスクと、入手した物品の値段を考えてみましょう。
要するに空き巣は頭が悪いかもしれません。

そんな話をダラダラと続ける二人を見ながら、何とか全て食べきった僕は、
もう少しココにいれば面白い話が聞けるかもしれないと期待に胸を膨らませたが、
食べ終わったのに何もしないでココにいるのはおかしいので、早々に立ち去ることにする。

事務所に戻って仕事。

今回の仕事は思ったよりボリュームがあったが、何とか目処がついた。
気晴らしに、どのくらい作ったのか数えてみたら、htmlファイルが191個あった。
画像やフォルダを合わせたら300を超えている。
デザインの骨格が上がってしまえばあとは力作業なので、
時間と気力との戦いなのだが、ま、こんなものか。

とにかく思うに、フレームを切りすぎてしまった為、
ファイルが膨大になり、管理しきれなくなってしまった。
これでは今後ユーザーが自分で更新をかけるのは無理かもしれない。
根本的な構成、デザインが良くなかった。

完全に僕の負けだ。

今年1位タイの駄作である。悔いの残るものを最後の最後に作ってしまった。

もっと時間があれば・・・。

言い訳じゃなく、心からそう思った。
でもそれは言い訳以外の何ものでもないので、これは言い訳である。

ふと思いついた、僕が仕事をする上で課された責務。

最低条件としてクライアントが満足すること。
次に利用者に分かりやすく、親しみのもてるもの。
最後に、僕自身が納得できるもの。

少なくとも最低条件だけは満たそうと努力しているが、それも危うい。
なので、僕が満足したことなど皆無で、作るたびに溜息を吐くことになる。

・・・。

吉祥寺駅で井の頭に乗る時に間違ってJRの定期券を入れてしまった。
でもなぜか、ゲートが閉まるのが遅くて中に入れてしまった。

このままだと、出口で入場記録が無いとか言われてしまうので、
駅員に言って入りなおすことにした。

「あの、間違えてこっちので入っちゃったんだけど・・・」

そう言って気付いた。
しゃべり方が父親そっくりだ。

"間違えて"の"ま"のところで、"ま〜"と延ばすところとか。

やっぱり親の背中みて育ってるんだなと思ってみたり。
せっかくだから、このままでいようと考えてみたり。

そんなこんなで、12時54分、井の頭線最終電車、富士見ヶ丘行き、発車します。

第79話
「奥歯を噛み締め、明日を占う。」

ふと気がつくと奥歯をくいしばっている自分がいた。

疲れてたり、ストレスが溜まっていたりすると僕は自然と奥歯を噛み締めだす。
物凄く自然にずっと噛み締め続けているらしく、
ふと肩の力を抜いてリラックスしてみると、奥歯が浮いた感触で気分が悪くなる。

そんな時はくいしばっている方が楽なので、ずっとそのままくいしばる。
口を開くことも億劫になるので、僕はだんだん無口になる。

なぜか夜中、信号待ちで立ち止まっている時にそれに気付く事が多くて、
試しに 少しだけ緩めてみたりする。

そして信号が青に変わるとまたくいしばる。

第78話
「日記」

ずっとポエムばっかで、エセ詩人気取りすぎたので、今日は日記風。

週末実家に帰ってゆっくりしてきた。

親父と酒のんで、話しして、母の手料理食べて。
夜は昔のアルバムとか、なんか埃かぶってたものを掘り出してきて懐かしんだりして。

仕事のこととか、色んな感情とか、今直面している物理的、精神的問題を忘れて
あの頃自分はこうだったと、素直に受け入れることができたのは嬉しいことかもしれない。

確かに僕は年を追うごとに累乗てぃっくに老けているかもしれないけれど、
心の中にある、精神構造の主たる部分はあのころ創られ、維持されているものだから、
そういう意味では変わっていないはずだ。

強いて言えば、良い意味でも、悪い意味でも、成長しているということか。

ずっとPSY-SのSIGNALってアルバムを聞いていた。
カセットテープにへたくそな鉛筆書きでタイトルが記されている。
10年前か。

相変わらず夢見がちな毎日で、地に足のついていない状態が続いているが、
それでもずいぶんやりたいことができているはず。
だけど、そんなことでは満足しません。絶対。

僕は僕のためだけに
この想いを貫くのです。

第77話
「ねぇ 来年の今ごろは誰の中で我侭を言うの？」

結局、慣れてしまったので、徐々に安定してきている。

悔しい・・・というか、腹立たしいのだが、
僕が僕である以上、人が人である以上、仕方が無いのか。

僕は楽になりたい生き物なので、それでもストイックに自分を苛めているつもりだが、
気がつけば、自然に楽な方へと動き、安定した形でコントロールされている。

知らない間にたるんでしまうのは、お腹の贅肉でも、顔の肉でもなく、僕の心である。

忙しいように見えて、実はそんなに忙しくなく、
それでいてなかなかやるべきことができない。
こうやって時間ばかりが流れ、与えられた仕事だけを無難に
こなすだけの自分を見ているのはもううんざりだ。

もう一つ上のことをはじめるべきだ。

それは無難なものを無難にこなすその上に成り立つのだから、
このまま無難なことを続けながら新しいものを見つけなければ。

取り違えてはいけないのは、無難なことを捨てて新しいことを始めるのではないということだ。
それは僕の環境を考えたら、危険、というより、自殺行為だ。

そんなのは脳みそを使って考えれば簡単に分かること。

でも、僕は楽になりたい生き物なので、それでもストイックに自分を苛めているつもりだが、
気がつけば、自然に楽な方へと動き、安定した形でコントロールされている。

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Today's BGM
Name : Something Else
Title : 磁石