公園を歩いていたら、ごみが散らばっていた。
僕は、見てみぬふりをして、何事も無かったかのようにそこを通り過ぎる。

*

汚いものから目を逸らして生きている僕らは、
もっと現実を見なければならない。

誰かが言った。

「美しいものだけ、うっとりするような美しいものだけを見ていたい。」

美しいものが何故美しくあらねばならないのか。
そのワケを考えたことはあるだろうか。

*

汚いものをただひたすらに生み出しつづけている僕らは、
もっとこれらの生まれるワケを考えなければならない。
これらの上に成り立っている、仮初めの美に気付かなければならない。

*

けれど僕は、見てみぬふりをして、何事も無かったかのようにその場所を通り過ぎるんだ。