夜明けの鱗雲
様々な気持ちが交錯して何も考えたくなくなる。
それが原因で空に雲があることさえ気付かない。
ふとした瞬間我に返り、慌ててこの場所まで戻る。

いつも雲ばかり見ていた。
上を向いて歩いていた。
けれどもうそれさえできなくなってしまった。
気付かない、なにも気付けない。