「僕だけの場所」


みんなに忌み嫌わている僕は この黒く呪われた体で 大空を目指し飛び立った

できるだけ高く できるだけ遠くへ 誰もいない僕だけの場所を目指して


どのくらい飛び続けたのだろう もう腕の感覚が無い

少し疲れたのかな


でも僕は決めたんだ 僕だけの場所にたどり着くまでは ずっとずっと飛びつづけると


高い高い雲の一つを見ていたら ふと大好きだった君のことを思い出したよ

でも僕の体は黒く呪われているから 君は僕に近付こうともしなかったね

だけど全然悲しくなかったよ 僕は遠くから君を見ているだけでよかったんだ


どのくらい飛びつづけたのだろう もう雲も見えやしない

少し疲れたのかな


まだ飛べるから まだまだ飛べるから 僕だけの場所に行くんだ


どうしたのかな 僕 羽ばたいてもいないのに 飛んでるよ

どうしたんだろう 僕の下に空があるよ


ぐるぐる回るんだ 空がぐるぐる回ってる

少し寒いよ


おかしいな 今 ちょっとだけ見えた気がしたのに 僕だけの場所

どうしてもそこまで行けないんだ ここは冷たくてとても寒いよ


あなたは誰? 僕を迎えに来たって?

僕は誰も呼んでやしないよ

え? 僕だけの場所に連れてってくれるの?


ねぇ あなたは誰なの? なんで微笑むの? 黒くて呪われた僕になんで微笑むの?


ありがとう とても暖かいよ 僕はもう飛ばなくてもいいんだね

ここが僕だけの場所なんだね とても居心地がいいよ


ねぇ なんで黙っているの?


なんだか少し眠いんだ ここは暖かくて気持ちいいから

少し眠ってもいいかな なんだかとても疲れたみたい

ありがとう ここはとても暖かいよ

ありがとう ここが僕だけの場所なんだね