彼女には名前が無い。

僕は彼女の紹介文の冒頭にまずそう書いた。
そう、あれは確か6月の終わりの事だったと思う。

・・・。
僕はそれに気付いて、しまったと思った。
その内容が世に出るのは恐らく来年の初めだろう。
・・・。
彼女には既に名前がついてしまっている。
・・・。
矛盾している。
・・・。
でも、あれを書いた時点では確かに名前は無かった。
だから問題はない。
・・・。
ということにしておく。